結局タナカサンがどなたか分からず何日かが経った。美人局かも知れないと布団の中でビクビクもしてみたが、結局怖いお兄さんは来なかった。そして新学期。留年が決定した今からでは遅すぎるが、今日から僕は生まれ変わる。そんな決意を胸に大学へ。引きこもってたので勿論友達はいない。1人孤独に一限の授業を受ける。後ろの方に固まって座っている仲良しグループにも、最前列に座っている真面目な人たちにも混じることなく、その...
17歳になった朝、僕は家のドアを叩く音で目を覚ました。ドンドン!ドンドン!誰だろう? 村の人たちにしてはせっかちだ。僕が育った村は、気候が安定している上に周囲に凶悪な魔物もでない。それ故か、村人はみな優しくのんびりとしていた。「どちら様ですか?」ガチャと扉を開けるとそこには見知らぬ女性が立っていた。薄い青のローブをまとった彼女は見定めるかのように僕の目をじっと見つめたかと思うと、パッと笑顔になり、「探し...
異世界ファンタジーというかドラクエというか。...